ゴルフコンペの朝、「現金集金」という名の地獄
早朝のゴルフ場。スタート1時間前の受付脇に置かれた簡易テーブルで、幹事のあなたは小銭の詰まったポーチと出欠表を前に汗をかいている。
「一万円札しかないんだけど、お釣りある?」「あ、僕、後輩の分もまとめて払いますね」
次々とやってくる参加者からの、一万円札と複雑な支払い要求。自分のプレー準備もそこそこに現金を数え、封筒に突っ込み、紙の出欠表にチェックを入れていく。そしてコンペが終わり、家に帰って封筒の中身を計算すると「なぜか数千円足りない」。これが、多くのコンペ幹事が経験する「隠れた自腹(赤字)」の正体です。
なぜ朝の受付はカオス化するのか
「みんながお釣りなしで持ってこないからだ」と参加者のマナーのせいにしてはいけません。朝の集金がカオスになる原因は、「金額が変動するものを、当日の朝に厳密に処理しようとするやり方の限界」にあります。
ゴルフコンペの費用には、「プレー代」「昼食代の差額」「パーティの飲食代」「賞品代」など、当日にしか確定しない変動費が多数含まれています。これを当日の朝に「とりあえず1万円集めて、余ったら帰りに返すね」とやろうとするから、小銭が飛び交い、計算が合わなくなるのです。
解決策:変動費を固定費化する「コミコミ事前集金」
この問題を根本から解決し、幹事の自腹リスクを100%排除する最も確実な方法は、当日の現金回収を完全に廃止することです。
過去の相場から少し余裕を持たせた「コミコミの参加費(例: 一律15,000円)」を設定し、コンペの3日前までに銀行振込またはキャッシュレス送金(PayPay等)で事前集金してしまいます。
「昼食で高いステーキを頼んだらどうするの?」という疑問があるかもしれません。そこは「昼食のオーバー分は各自でフロント精算」というルールにして切り捨てます。
そして、事前に集めた総額から当日のプレー代を一括精算し、余ったお金はすべて「賞品のランクアップ」や「ニアピン賞の現金還元」に回して使い切ります。これで、当日の朝にお金のやり取りをする必要は完全にゼロになります。
複雑な会費設定は「ツール」に任せる
この「コミコミ事前集金」を導入する際、唯一のハードルとなるのが「事前の会費設定」です。
コンペには「社長は多めに払う(協賛金)」「初心者の若手は安くする」「車出しをしてくれた人は割引する」といった大人の事情がつきものです。これをエクセルや電卓で計算するのは非常に骨が折れます。
ここで役立つのが、ブラウザで動く「クラウド型グループ精算ツール」です。
ツールに「全体の予算総額」と「社長は一般の2倍」「若手は一般の半額」といった条件を入力するだけで、システムが複雑な端数処理も含めて正確な会費を算出してくれます。あとはその結果を案内メールに貼り付け、「期日までにこの金額を事前送金してください」とアナウンスするだけです。
人間関係の配慮を含んだ「ルールの設計」は幹事が行い、複雑なパズルである「金額の計算」はツールに任せ、当日はゴルフだけに集中する。これこそが、令和のプロ幹事の常識です。