幹事の「翌朝の恐怖」:あのLINEが、今日もまた届くのか
「幹事、昨日はお疲れ様!お店も料理も最高だったよ!」
飲み会の翌朝、スマホに届く労いのメッセージ。心底ホッとする瞬間ですが、その後に続く一文に戦々恐々とした経験はないでしょうか。
「ただ、精算のことでちょっと気になったことがあって…」
この一文がどれほど幹事の心を打ち砕くか。個別のLINEで飛んでくる長文の質問や、遠回しな不満の表明。実は、金額の計算ミスによる自腹よりも、こうした「人間関係の摩擦」と板挟みになることこそが、幹事にとって最大の精神的負担です。
「黙って我慢」が、後から幹事へのクレームに変わる
「まあ、適当にいい感じで割っといてよ」と上司から言われる無責任な一言。この「適当」の範囲が人によって違うため、後から不満が噴出します。
具体的に、参加者のどのような不満が幹事へのクレームへと変貌するのでしょうか。典型的な5つの「地雷」を挙げてみます。
- 大幅な遅刻者への不満:「一次会の終盤に合流したDさんが、まさか私たちと同じ会費なんて納得いかない」
- お酒を飲まない人の怒り:「私はウーロン茶1杯なのに、お酒をたくさん飲んでいた課長と全く同じ金額だった」
- 理不尽な傾斜配分:「若手だからって、なぜ他部署の偉い人たちの飲み代まで余分に負担させられるの?」
- アレルギー対応漏れ:「エビアレルギーと伝えたのにメインがエビだった。食べられなかったのに値引きもなし?」
- ドタキャンの連帯責任:「Aさんのドタキャンによるキャンセル料を、なぜ来ている私たちが均等に被るの?」
これらの不満は、その場では決して口に出されません。しかし、心の中に確実にしこりを残し、翌朝幹事への不信感として突きつけられるのです。
クレームを防ぐ最強の盾は「事前のルール宣言」
こうした参加者のドロドロとした感情的な不満を完封する最も確実な方法は、幹事個人の「さじ加減」で金額を決めるのをやめ、すべて「事前のルール」として参加者に同意させておくことです。
飲み会の案内を出す時点で、以下のように明確なルールを記載してしまいましょう。
「当日はコース料金5,000円の一律となります。遅刻・早退・アルコールの有無にかかわらず一律とさせていただきますのでご了承ください」
「当日キャンセルの場合は、全額ご本人にご負担いただきます」
事前にこのルールを読んで参加を決めている以上、翌日になって「自分が高い」と文句を言われる筋合いはなくなります。幹事が悪者にならないための最大の防御は、「事前の宣言」に尽きます。
事後精算が必要なら、客観的な「ツール」に計算させる
しかし、「当日のアラカルト注文で金額が変動した」「上司が多めに払ってくれることになった」など、どうしても事後に複雑な計算が発生する場合もあるでしょう。その際、エクセルなどで幹事が「手作り」した請求金額を送ると、「幹事が都合よく数字を操作したのでは?」という疑念を生むリスクがあります。
この場合、幹事が自分で説明しようとせず、ブラウザで動く割り勘ツールなどのシステムに計算を丸投げしてしまうのが現実的です。
ツールの入力画面で「お酒を飲まない人は-1,000円」「上司は多め」と設定し、算出されたURLをそのままLINEグループに共有します。「ツールの計算結果です」と提示することで、「幹事個人の判断」から「システムによる客観的な計算」へとすり替わり、参加者の不満の矛先をかわすことができます。
幹事の精神衛生を守るためにも、こうした「事前ルールの設定」や「ツールの活用」をうまく取り入れてみてください。