家計簿アプリと割り勘アプリはどう違うのか ─ 同棲カップルがどちらを選ぶかの判断軸
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家計簿アプリと割り勘アプリはどう違うのか ─ 同棲カップルがどちらを選ぶかの判断軸

FAMI-KAN 設立者 KZ

FAMI-KAN 設立者 KZ

一級建築士 / 個人開発者·

同棲でお金を管理するとき、家計簿アプリと割り勘アプリのどちらを使えばいいのか。実は機能で線を引くことはできません。共有型の家計簿アプリは立替精算も分担割合の変更もできます。違うのは目指している状態と、始めるまでの重さです。判断軸を整理しました。

同棲を始めてお金の管理を調べると、家計簿アプリと割り勘アプリの両方が出てきます。名前が違うのだから役割も違うはずだ、と思って比べ始めると、意外と線が引けません。

(この記事は割り勘アプリを作っている立場で書いています。そのつもりで読んでください。以下の機能はすべて各社の公式情報で確認しています。)

この記事の要点

  1. 機能では線が引けない。共有型の家計簿アプリは、立替精算も分担割合の変更もできる
  2. 違うのは目指している状態。家計簿アプリは「貯まっている」、割り勘アプリは「貸し借りがゼロ」
  3. だから始めるまでの重さが違う迷うなら軽いほうから試すのが合理的で、足りなくなってから家計簿アプリへ移ればいい

機能で線を引こうとすると失敗する

「割り勘アプリは精算ができて、家計簿アプリはできない」と思われがちですが、これは正しくありません。

夫婦・カップル向けの共有家計簿アプリ「OsidOri」には、割り勘と立替精算の機能があります。誰がいくら払ったかを整理して、残高を自動で計算する。公式のFAQには「分担割合を変更したい」「金額を指定して精算したい」という項目まで並んでいます。50:50以外の配分もできるということです。

逆方向も同じで、割り勘アプリにできて家計簿アプリにできないことを探すと、二人で使う限りほとんど残りません。2人のあいだの精算は、そもそも難しくないからです。

ひと月分で確かめてみます。家賃と光熱費で12万円、食費と日用品で6万円、合計18万円を二人で使ったとします。家賃側をAさんが、食費側をBさんが立て替えました。

  • 負担を折半にするなら、一人あたり 18万 ÷ 2 = 9万円
  • Aさんは12万円払っているので 3万円もらう側
  • Bさんは6万円払っているので 3万円渡す側
  • 検算:Bさん → Aさんに3万円。これで両者9万円ずつの負担になる

収入比6:4にしたければ、一人あたりを10.8万円と7.2万円に置き換えるだけで、あとの手順は同じです。二人だと、答えは常に「どちらがどちらにいくら渡すか」の一行に収まります。ここに高度な計算は要りません。

つまり「割り勘アプリ」「家計簿アプリ」という呼び分けは、機能の違いを表していません

違うのは、目指している状態

ではどこが違うのか。使い終わったときに何が起きていてほしいかが違います。

家計簿アプリ割り勘アプリ
目指す状態お金が貯まっている貸し借りがゼロになっている
時間の向き未来(目標に向けて積む)過去(発生した立替を清算する)
終わりがあるかない(ずっと続く)ある(精算したら閉じる)
データの入り方銀行・カード連携で自動手入力

OsidOriが掲げているのは「ふたりの叶えたい夢のため貯金しよう」です。結婚式や住宅の費用を目標にして、二人で積んでいく。同社はさらに先として、生命保険や住宅ローン、投資までを提案する「家族のチャレンジャーバンク」を目指すと公表しています

この未来には、資産が見えていることが必要です。だから銀行連携が要る。だから継続して使ってもらう必要がある。機能が多いのではなく、目指しているものが大きいのです。

割り勘アプリのほうは、目指す状態がずっと小さい。旅行が終わって精算したら、そのイベントは閉じます。貯金は増えないし、資産も見えません。そのかわり、終わります。

だから、始めるまでの重さが違う

目指すものの大きさは、そのまま導入の重さになります。

始めるまでにすること
共有型の家計簿アプリ二人ともアプリをインストール → 二人ともアカウント作成 → 銀行・カードのIDとパスワードを入力(無料版は7口座まで) → 共有する項目を選ぶ → 続けて見る
割り勘アプリブラウザで開く → 名前と金額を入れる → URLを送る

ここで大事なのは、銀行連携があっても自動化されるのは取り込みだけだということです。カテゴリの確認も、共有するものの選択も、月次の見直しも残ります。家計簿を続けられない人は、連携しても続きません。

ちなみに、共有機能を持たない家計簿アプリを二人で使おうとすると、別の問題が出ます。マネーフォワードMEは公式サポートで「ご本人以外とアカウントを共有する機能はご提供しておりません」と明記しており、二人で使うにはIDとパスワードを共有するしかありません。そうすると個人の支出も貯金額も全部見えることになります。OsidOriが取引単位・口座単位で共有範囲を選べる設計にしているのは、まさにここを解いているからです。

なお、相手の銀行のIDとパスワードを預かって連携する方法はおすすめしません。銀行によっては、認証情報を第三者が知り得る状態に置いた場合、不正利用されても補償の対象外になることがあります

どちらが向いているか

こういう場合
二人で継続的に家計を見たい共有型の家計簿アプリ
貯金の目標を一緒に追いたい共有型の家計簿アプリ
銀行・カードから自動で取り込みたい共有型の家計簿アプリ
相手にアプリを入れてもらえるか自信がない割り勘アプリ
まず今月の精算だけ終わらせたい割り勘アプリ
旅行やイベントの単発で使いたい割り勘アプリ
どちらとも決められないまず割り勘アプリ(下記)

割り勘アプリ側の4つが、実際にはいちばん多い分かれ目だと思います。

迷うなら、軽いほうから試す

この判断には、順番があります。先に試すべきは軽いほうです。

割り勘アプリは登録もインストールも要らないので、合わなければ何も残りません。数分で試して、違うと思ったら閉じるだけ。一方、共有型の家計簿アプリは、二人分のアカウントを作って銀行連携まで済ませないと価値が出ません。「入れてみたけど続かなかった」の損失が大きいのはこちらです。

そしてこの順番は逆にできません。重いほうを先に入れてしまうと、軽いほうを試す動機がなくなります。

移るタイミングは、使っていれば自分で分かります。「毎月まったく同じ作業をしている」「貯金がいくら貯まったかも見たい」と思ったときが、家計簿アプリへ移る合図です。そこまでは軽いままで足ります。

本当の分かれ目は「相手を巻き込めるか」

共有型の家計簿アプリは、二人ともが使う前提で成り立っています。片方だけがアカウントを作っても、共有する相手がいなければ普通の家計簿アプリです。

ところが、お金の管理を調べているのはたいてい片方だけです。もう一方は「そんなに細かくしなくても」と思っているかもしれない。その状態で「このアプリ入れて、アカウント作って、銀行も連携して」と頼むのは、お金の話そのものより重いお願いになります。

割り勘アプリが軽いのは、機能が少ないからです。相手はURLを開くだけで、インストールもアカウントも要りません。そのかわり、貯金の管理はできません。

どちらが優れているという話ではなく、いま解きたいのがどちらの問題かです。そして相手に頼む重さも、そこで変わります。

選ぶ基準は、機能の多さではない

比較サイトを見ると機能の数で並んでいますが、多いほうが良いとは限りません。住宅ローンや保険まで見据えた道具は、そこまでの覚悟がある二人には合いますが、今月の生活費を分けたいだけの人には大きすぎます。

その道具が目指している未来が、自分の悩みに対して大きすぎないか。選ぶときに見るのはそこだと思います。そして大きすぎるかどうかは、小さいほうを先に使ってみれば分かります

そして道具を決める前に、そもそもいくらずつ負担するのかを決めておく必要があります。収入に差があるなら折半でいいのか、比率をどう出すのか。そちらは収入差があるカップルの割り勘にまとめてあります。配分が決まっていないと、どの道具を入れても答えは出ません。

この記事を書いた人

FAMI-KAN 設立者 KZ

KZ・FAMI-KAN 設立者

一級建築士 / 個人開発者

大学時代から10年以上、旅行・飲み会・イベントの幹事を繰り返してきた。精算の面倒さを解決したくてFAMI-KANを開発。その経験が原点。

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FAMI-KAN割り勘アプリSponsored誰が誰にいくら払うか、自動で計算使う